重度障害の母を介護し始めて今年で13年。
やっちまったー!
失敗したー!
なんてことももちろんたくさんありました。
その中の1つが、世にも恐ろしいエビ事件。
助かった今だからこそ笑い話にできていますが、本当に血の気の引いた数分間?数十秒?でした。
ある日、父と母と私で近所をお散歩し、ランチに中華を食べることにしたのですが、当時はまだ退院して数年以内で、何を食べさせると危ないとか今ほど色々なことがわかっていなかったんですね。
その日出てきたエビチリも、できたてはプリッとしていて透明感もあり、かなり端切れが良く噛み切りやすかったので、いけるかな?なんて思ったのが運の尽き。。。
次の瞬間ちょうど母の気道にエビがスポッとハマってしまったのでしょう。ゲホゲホと激しく咳き込んだと思ったら、数秒後には咳き込む隙間もないほどに!!
とはいえ食べ物が詰まることは普段でも起こることなので、病院で教えてもらったように母を前かがみにし、肩甲骨と肩甲骨の間あたりを勢いよくドンっドンっとリズミカルに叩く・・
もののどうやら今回は様子が違うようだ。
みるみると青ざめていく母の顔。
「え?人間の唇ってこんなに紫になるんですか?」というほどの血色の悪さ。
「ダメだ!これ救急車呼ぼう!!」
と慌てて救急車を呼ぶものの、都内救急車の到着までの平均時間は8分程度(らしい)。
窒息状態で救急隊の到着を待っていたらぜったいにもたない。
そこで、救急車を待ちながらも、父と私とで必死にエビを取り出そうと奮闘っ。
うちの母は脳の手術をしているため、口の中に何かが入ると、それが人の指だろうと何だろうと思いっきり噛んでしまう条件反射をとってしまうのですが、
● 何とか噛まれないように口をこじ開ける私。
● 喉の奥に指を突っ込みエビを取り出そうとする父。
● それでも噛まれて「ギャー!!」と叫ぶ父。
● もはやむらさき通り越して土色の母(なのに噛む力すごい)
その状況はまさしくカオス・・・
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もはや絶体絶命と思ったその時!
エビがポーーーンっと宙を・・・(舞ったような気が?)。
次の瞬間呼吸が戻りみるみると顔色が戻っていく母。
あぁぁぁぁl・・・
良かった・・・
父、グッジョブ👍
すっかり落ち着きを取り戻した頃に救急隊の皆様が到着し、大変申し訳なく気まずい思いをしたというお話でした。
でも、高齢者が食べ物を詰まらせてなくなるお話は日々巷に溢れていますよね。
幼児がマスカットを詰まらせて亡くなった話もニュースで見かけました。
あのエビくらい(直径2~3cm程度?)の大きさがちょうど気道の入り口を塞いでしまいやすいようなので、食べ物のサイズや柔らかさには十二分に注意する必要がありそうです。
そしていざ詰まった際には、医療的にはどう言われるかわかりませんが、あくまで経験した家族としてはおとなしく待っているとあの世行きだと思うので、どうにかこうにか取り出しに行ったことは大正解だったと思っています。
以上、エビだけに、のけ反った失敗談でした。
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